国語科学習指導案

 

日 時 平成15年6月30日(月)5校時

                                   対 象 与那城町立宮城小学校 

第1学年 男子1名 女子2名 計3名

第2学年 男子2名 女子1名 計3名

                        授業者 金 城 美 雪

 

1 単元名 読み聞かせ交流会

 

2 領域及び時数 C 読むこと(5時間)

 

3 単元設定の理由

(1)               単元観

学習指導要領国語科の目標に「伝え合う力を高めるとともに,思考力や想像力及び言語感覚を養う」と示されている。「伝え合う力」とは,人間と人間との関係の中で,互いの立場や考えを尊重しながら,言語を通して適切に表現したり理解したりする力のことである。更に「楽しんで読書しようとする態度を育てる」ということが掲げられ,「C読むこと」の指導事項として「易しい読み物に興味をもち,読むこと」と示されている。その具体的な言語活動例「昔話や童話などの読み聞かせを聞くこと」を通して,読むことの楽しさを適切な言葉で伝え合う学習指導のあり方を考える。

本学級は,1・2年の複式学級であるが,その形態を生かし,本単元を2学年合同で学習指導を行えるよう,異学年同単元同内容指導で展開することにした。2学年合同による学習で,学習の集団化が図られ,相互交流が深まると考えられる。

本単元で読み聞かせを行う絵本は「ぐりとぐら」と「フレデリック」である。どちらも,野ねずみが登場する物語である。「ぐりとぐら」は,二匹の野ねずみが,森の奥で大きな卵をみつけ,それを使ってカステラを作り,森中の動物たちにごちそうするというお話である。児童にもなじみのある物語で,親しみも深いと思われる。「ぐりとぐら」の読み聞かせを通して,本単元の学習の進め方,ワークシートの記入と活用の仕方,交流の仕方を確認させたい。

「フレデリック」は,5匹の野ねずみが,冬越えをする物語である。4匹の野ねずみは食べ物などを集め冬に備えるが,フレデリックは,仲間の野ねずみたちとは違い,太陽の暖かさや色鮮やかな夏の日の風景,4匹の野ねずみへのメッセージを備えるという物語である。両極端の冬への備えであるが,食べ物を食べ尽くした野ねずみたちは,フレデリックの集めた色や言葉で暖かな気持ちで冬を越すことになる。様々な個性が仲間の心を支え,ちょっと変わった個性が仲間の気持ちを和ませる。少人数で,しかも個性豊かな本学級の児童にぜひ,感じてほしい一面である。更に,レオレオニの美しい絵の表現,谷川俊太郎の詩的で美しい言葉や表現も味わわせ,読書活動の広がりを期待したい。

本単元では,基本的な話し方を教え,発表の機会を設定し,上手な話し方や聞き方等言語活動への意欲を喚起していきたい。また,話す練習をたくさんさせ,聞く視点を持った聞き方の指導にも力を入れることにより,話すこと・聞くことの一体化を図りたい。

本単元では,文学的な作品の読み聞かせを通して,児童自らが楽しむために読書しようとする態度を育て,そこで得た楽しさや感じたことなどを簡単な文章にまとめさせ,相互交流の場で表現させることにより,読むことの楽しさを伝え合うことができると考え,本単元を設定した。   

(2)               児童観

本学級の児童の「読み聞かせ」「話すこと・聞くこと」に関する意識調査の結果から,次のことが考察される。                   (5月20日実施 対象 1年生3名 2年生3名)

★読み聞かせは楽しいですか。それはなぜですか。 

はい 5名

いいえ 1名

        絵本を読むのが好き

        絵本を読むのが楽しいから

        ボランティアの方が来るから                      

        ちょっと頭が痛い

 

                                              

 

自分の考えを発表するのは好きですか。それはなぜですか。

はい 5名

いいえ 1名

        話すのが楽しい

        発表するのが楽しい

        発表するのが好き

        おもしろいから  

        文章を読むのが楽しい                    

        いやだから

                                              

 

★発表するとき,どんなことに気をつけていますか。

ゆっくり       大きな声で言う       ひっかからないように

 

★お友達の発表を聞くのは好きですか。それはなぜですか。

はい 6名      いいえ 0名

楽しいから好き  おもしろいから  ちゃんとすらすら読んでいるから                                                               

 

★お友達の発表を聞くときどんなことに気をつけていますか。

静かに聞く   話をしている人の目を見てよく聞く   良い姿勢で聞く   

後ろを見ないように

以上が「読み聞かせ」「話すこと・聞くこと」に関する意識調査であるが,「読み聞かせ」に関しては,肯定的にとらえている児童がほとんどであるので,読み聞かせを取り上げることは有効と考える。読み聞かせに抵抗を感じている児童に対しては,物語を無理なく楽しめるように,緊張感を取り除いた無地の背景を設定し,自然に読み聞かせの場に居られるよう,読み手と聞き手の距離感を適切に配慮し読み聞かせに参加させたい。

「話すこと・聞くこと」に関しても,ほとんどの児童が肯定的な回答をしているが,その内容は主に自分自身の態度に関してである。話し手には話すことの楽しさを味わわせ,意欲を持たせながら聞き手に伝わるような話し方の指導をしたい。また聞き手には,話し手の話す内容をしっかりと受け止めるような聞き方を指導したい。感想交流が楽しく,また発表したいという思いを持てるよう指導をしていきたい。

一年生に関しては,入学間もない時期であるため,アンケートの質問文を読み上げ意味説明を行い,回答時の記入に関しても個別の配慮が必要であったので,授業に関しても注意して援助する必要がある。

(3)               指導観

本学習材は,「読むこと」「話すこと・聞くこと」の複合教材であるが,学習に際しては,以下の点に重点を置いて授業を展開したい。

        学習の導入でことばあそびをし,授業の雰囲気を作り,声を出すことへの意欲付けを図る。

        文学的な作品の読み聞かせを取り入れ,相互交流のテーマを持たせる。

        読み聞かせを通して得た思いを,整理しまとめられるよう,ワークシートに記入させる。

        ワークシートのメモに沿った基本的な話し方を指導する。

        ワークシートを発表原稿として活用し,話す練習をさせる。

        文末表現を意識した聞き方の指導をする。

        発表の内容や発表者の長所などを探しながら聞くよう指導する。

        読むことの楽しさを伝え合う相互交流の場になるよう,複式学級の形態を生かして,1・2年生合同で授業を展開する。

        相互交流の場での伝え合い聞き合いを通して,読書体験を広げるよう配慮する。

読書指導は,年間指導計画では,毎学期末に設定しているが,朝の自由読書や読み聞かせ図書室活用等,随時指導していきたい。

 

4 学習の目標

    先生が読むお話を聞いたり,好きな本を探して読んだりして,読書の楽しさを知る。

 

5 単元の評価規準

 

 

ア関心・意欲・態度

イ話す・聞く能力

ウ書く能力

 

エ読む能力

オ言語についての知識・理解

単元の評価規準

楽しく絵本の読み聞かせを聞いている。             

                                           

 

 

 

1本の楽しいところについて身近な人に伝わるように話している。

2友達の話を聞いている。

伝えたい相手を決めて,感想を書いている。             

                           

                         

 

        

1場面の様子などについて,想像豊かに思い描いて読む。

2易しい読み物を楽しんで読んでいる。

姿勢や口形に注意して,はっきりした発音で話す。  

 

 

 

学習活動における具体的な評価基準

 

A教師が読む絵本の読み聞かせを,絵や文章を目で追いながら楽しく聞いている。B教師が読む絵本の読み聞かせを,楽しく聞いている。

 

1Aフレデリックの読み聞かせを通して得た思いを,原稿を読まずに発表している。

1Bフレデリックの読み聞かせを通して得た思いを,原稿を見ながら発表している。

2A友達の発表の仕方でよい点を見つけ,具体的にどこが良かったかを理由を付けて伝えている。

2B友達の発表の仕方でよい点を見つけることができる。

 

A身近な人に知らせる為に書くということを意識しながら,自分の思いを書いている。

B自分が伝えたいことを書いている。

  

 

1A教師の読み聞かせを,場面の様子を想像しながら,つぶやきを発したり,表情豊かに聞いている。

1B教師の読み聞かせを聞いている。

2A図書館や家にあるレオレオニの作品や,ねずみに関する本を,2冊以上読んでいる。

2B図書館や家にあるレオレオニの作品や,ねずみに関する本を,1冊以上読んでいる。          

 

A姿勢に気をつけ,はっきりした発音で,聞き手を意識して発表している。

B姿勢に気をつけ,はっきりした発音で発表している。            

6 学習計画(5時間)

学習目標

学習活動

指導上の留意点

評価

教材等

 

 

 

12

「ぐりとぐら」の読み聞かせを聞き,ワークシートの書き方,発表の仕方を知る。

 

 

 

 

         教師が読む「ぐりとぐら」を聞く。

         ワークシートの書き方,発表の仕方・聞き方を確認する。

         読み聞かせを聞きながら,予想,疑問,感情などを声に出しても良いことを知らせる。

         相手を意識した話し方や聞き方を考えさせる。

         友達の発表の良いところを見つけ,自分の発表に取り入れるようにさせる。

エ1行動観察

ワークシート

自己評価

 

 

         絵本「ぐりとぐら」

         ワークシート

         振り返りカード

 

 

 

 

 

 

「フレデリック」の読み聞かせを聞いて得た思いを,ワークシートに記入する。

 

         教師の読み聞かせを聞く。

         読み聞かせを聞いて得た思いを,伝えたい相手や伝えたいことを意識しながら,ワークシートに記入する。

         読み聞かせを聞きながら,予想,疑問,感情などを声に出しても良いことを知らせる。

         自分が伝えたいことを書くようにさる。            

エ1行動観察

ワークシート

自己評価

相互評価

         絵本「フレデリック」

         ワークシート

         振り返りカード

 

 

 

 

 

検証授業

「フレデリック」の読み聞かせを聞いて得た思いを,みんなの前で発表する。

         教師の読み聞かせを聞く。

         感想を伝え合う。

         読み聞かせを聞きながら,予想,疑問,感情などを声に出しても良いことを知らせる。

         相手を意識した話し方や聞き方を考えさせる。

         友達の発表の良いところを見つけ,自分の発表に取り入れるようにさせる。   

エ1行動観察

自己評価

相互評価

         絵本「フレデリック」

         ワークシート

         振り返りカード

 

 

 

 

 

本を探して読み,本の紹介を行う。

         図書館や学級文庫などから探した自分の気に入った本を紹介カードに記入する。

         みんなの前で,本の紹介をする。

         自分が伝えたいことを書くようにさる。

         相手を意識した話し方や聞き方を考えさせる。

         友達の発表の良いところを見つけ,自分の発表に取り入れるようにさせる。

エ2行動観察

ワークシート

エ2自己評価

相互評価

 

         各児童の持参する絵本

         ワークシート

         振り返りカード

 

 

 

 

7 本時の計画(4/5時)

(1)               本時の目標

@    場面の様子を想像しながら,読み聞かせを聞くことができる。

A    読み聞かせ交流会で,読み聞かせを通して得た思いを身近な相手に伝えたり,友達の発表の良い点を探しながら聞いたりすることができる。

(2)               授業仮説

  読み聞かせで得た思いをワークシートに書かせ,そのワークシートを発表原稿として活用することにより,児童は読むことの楽しさを伝え合うことができるであろう。

(3)               展開

学習活動

教師の支援

具体的な評価規準

 

      

1ことばあそびをする。

         詩の音読「やんま」「き」

 

2本時の学習のめあてを確認する。

     よみきかせのかんそうを わかりやすくはっぴようしよう。

     おともだちのかんそうを しっかりきこう。

 

 

3「フレデリック」の読み聞かせを聞く。

         座席を机より前に置き,読み手に近づける。

         5匹の野ねずみの冬越えの様子や文章表現のおもしろさを読みとる。

 

4読み聞かせ交流会を開く。

話し方の約束例

         いい顔ではなす。

         はっきりと口を開けて話す等

聞き方の約束例

         良い姿勢→背中ぴん。

         話す人の顔をしっかり見る。

         何を伝えたいか考えながら聞く等

 

5振り返りカードで学習の反省をする。

         授業の雰囲気を作り、声を出すことへの意識づけを図る。

         リズムを変えたり,抑揚をかえたりしながら,楽しい雰囲気で発声練習ができるよう留意する。

 

         単元名と全体の本時のめあてを確認する。

         本時の各児童のめあてを決めさせ,発表させる。

 

         読み聞かせは,児童は着座させ,教師は立ち,距離感に配慮する。

         本を支える手がぐらつかないよう絵本は体の左側に持ち,頁をめくりやすく構える。

         絵本と読み手の背景は無地になるよう配慮する。

 

         発表の仕方を確認し、聞く人に分かりやすく伝えようとする意識を持たせる。

         発表原稿を見ずに感想が伝えられるよう,発表の練習をさせておく。

         聞き方を確認し、友達の発表をしっかり聞こうとする意識を持たせる。

 

         自分や友達のよさを見付け、認めることができるようにする。

         友達のよさを見付け、自分に生かすことができるようにする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【関心・意欲・態度】

楽しく絵本の読み聞かせを聞いている。(行動観察)

 

【読む能力】

場面の様子などについて,想像豊かに思い描いて読む。(行動観察)

 

 

【話す・聞く能力】

本の楽しいところについて身近な人に伝わるように話している。   

(行動観察)

 

【言語についての知識理解】

姿勢や口形に注意して,はっきりした発音で話す。

(行動観察,ワークシート)

 

【話す・聞く能力】

友達の話を聞いている。

(行動観察)

 

【言語についての知識理解】

姿勢や口形に注意して,はっきりした発音で話す。

(ふりかえりカード)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ